Japan Racing Sidecar Association

HOW TO DRIVE

レーシングサイドカーの操縦

2輪とも4輪とも違う!
特殊な操作が必要なピュア・レーシングマシン!


レーシングサイドカーは、ドライバーとパッセンジャーの2名で操縦する特殊な乗り物です。
かつては街でみかけるサイドカーに近い形をしていましたが、速く走ることを追求し特殊な形へと進化してきました。マシンの側車側にはプラットフォームと呼ばれるスペースがあり、街で見るサイドカーのような座席はありません。
速く走るためだけに造られた特殊なマシンを、どのように操作しているのか簡単にご紹介します。


ドライバーの操縦方法

コーナーリングのコツはアクセル操作
低い視点はモータースポーツNo.1!


ドライバーはエンジンを搭載した車体側に乗り込み、アクセル・ブレーキ・ハンドル・ギアチェンジといったマシンを走らせるための操作を行います。カウルに潜り込むような姿勢をとるため、視点は低く視界は狭く体感速度は他のモータースポーツに比べて非常に高くなります。
操作系統は二輪車に近い構成ですが、太いスリックタイヤを履いているため操縦は四輪車に近い特性となり、サイドカー特有の技術が求められます。
F1/F2クラスのマシンは四輪のF3ベースのレーシングサイドカー専用タイヤを装着しており、腕力に頼ったハンドル操作では曲げることが大変です。上級者になると積極的にリアタイヤのスライドをコントロールし、アクセル操作でマシンの向きを変えていきます。


パッセンジャーの操縦方法

乗ってるだけじゃ走れない
身体の全てを使って荷重をコントロール


パッセンジャーは全身を使ってマシンの加重バランスが最適になるようコントロールすることが役割です。
左コーナーの場合、遠心力により側車が浮き上がろうとする力が働くため、何もしなければマシンは転覆してしまいます。そこでパッセンジャーは左側に大きく身体を張り出して浮き上がろうとする車体を抑えこみます。
右コーナーの場合は遠心力により駆動輪が地面から離れようとするため、ドライバーの後ろで車体に覆いかぶさるようにしてトラクションを確保します。

パッセンジャーが適切な動作を行わなければマシンの挙動は大きく乱れ、ドライバーは速く走ることができません。 パッセンジャーの技量はタイムに直結する重要な要素なのです。